バンクーバーのサーモンがすべて冷凍ものになった理由

バンクーバー産のサーモンがすべて冷凍ものになった理由

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バンクーバー名物の養殖アトランティックサーモンは寿司屋で一番売れているネタです。

収穫後、冷凍する必要がなく生で食べられるのが特徴です。

2023年に入ってからは全てのアトランティックサーモンが、

古い冷凍物だという事実を知っていますか?

仕事で長年サーモンとも関わるぼくがメディアが報じない業界の裏側を話します!

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バンクーバーのすべてのサーモン養殖場が閉鎖

バンクーバー名物といえば、

地元で養殖されている新鮮なアトランティックサーモンです。

そのサーモンの収穫が2023年はじめから中止、早くても春まで再開されません。

このアトランティックサーモンは、

バンクーバー諸島西海岸の複数の養殖場で育てられています。

少なくても春まで休業のため、

いまは地元バンクーバー産のアトランティックサーモンの収穫そして流通がありません。

レストランでも、バンクーバーで採れたアトランティックサーモンはほとんど見かけなくなりました。

あったとしてもそれらは

100%冷凍物で鮮度が劣化したサーモンです!

多くの養殖場のスタッフはカナダ先住民族で、

毎年冬季は長期休暇ということで閉鎖されるのですが、

冬期も時短営業で唯一稼働していた養殖場も、今年に限ってクローズしてしまったのです。

それで全てのアトランティックサーモンの流通が遮断

日本食レストランは選択を迫られる

よってアトランティックサーモンの主要な行き場である、

日本食レストランは品質の悪い冷凍アトランティックサーモンを利用するか、

他の種類のサーモンに変更するかを選択します。

他の種類のサーモンで人気なのはノルウェーサーモンです。

日本でもお馴染みですね。

ノルウェーから飛行機で調達するため、カナダ産よりも割高になります。

他にはスティールヘッドサーモンとか、

カナダ東海岸から同様のアトランティックサーモンを取り寄せることも可能です。

東海岸産のサーモンはトラックで大陸横断してくるので、

バンクーバーに到着するときには、収穫してから1週間経過していて、これもまた評判が悪いです。

いまの時期に寿司屋で見かけるサーモンはノルウェーサーモンの可能性が高い

ノルウェーサーモンは飛行機で来る分、鮮度はだいぶマシです。

あとカナダ産のアトランティックサーモンの賞味期限が1週間なのに対して、

ノルウェー産は技術革新により2週間まで美味しく食べられるのです。

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まとめ

いかがでしたか?

アトランティックサーモン養殖場の再開は未定です。

ぼくのように仕事でサーモンと関わる利害関係者は、

地元バンクーバー産のアトランティックサーモンがないのは残念ですが、

今はノルウェーサーモンの時期と割り切れば、消費者は食生活の幅が広まりますね。

バンクーバー在住の人は日本食レストランで食事をする際に、

サーモンはどこ産か確認してみるのも面白いですね。

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