カナダの失業保険の仕組み
カナダは雇用の安定がないので、日常的に解雇があります。と言っても日系企業は日本的な解雇しない文化を持ってますが、カナダ系の会社は関係ありません。採用する会社も2週間分の給料を払えば解雇自由なので、経営者にとっては日本より優れたシステムとなっています。
カナダも失業保険があります。日本同様に給料毎に自動天引きです。僕も解雇の経験が何度かあって、このシステムに詳しくなったので説明します笑
失業保険が申請できる条件は会社に解雇されること
解雇は英語でレイオフと言います。日本ではレイオフを一時解雇と訳す場合が多いようですが、もう一つ永久的な解雇の意味もあってカナダでは永久解雇が一般的です。
ただ現在のコロナ騒ぎで大量の人がレイオフされましたが、このような特殊な状況のケースは一時解雇が多く含まれていることでしょう。
通常の解雇は会社は、従業員を上長のオフィスに呼んで、解雇の手紙を受け取りその場で退職確定です。同時に給料の2週間分(2年以内勤務の場合)を払って即日退職になります。
ちなみに3年勤務で3週間分、4年勤務で4週間分という風に、この事実上の退職金が勤務年数に応じて増えていく仕組みです。
注意:失業保険は自分から仕事を辞めた場合はもらえない
会社都合で退職した場合は受給まで待機期間があります。それが1週間なのです。
退職時に2週間分の給料を余計に受け取っているため、それが余分な収入と見なされます。
よって待機期間の合計は実際には3週間となり、失業手当が入金されるのは1ヶ月近く先になります。
受給金額は基本給の55%です。営業職などでコミッションを稼いでいた場合は、その分は加味されませんので、実際は半分以下になってしまいます。
受給期間は働いた期間によってかわるのですが、だいたい3ヶ月から1年の間です。
受給期間中に支給対象外になる日
- 就職活動をしていない
- フルタイムで学校に通う
- カナダ国外にいる
2週間毎のイエスノー形式のレポートが義務で上記に関して聞かれる項目があります。このレポートを提出すると数日後に指定の銀行口座に支給されます。時々失業者のための講習が開催される場合があって、これに参加しないともちろん支給はありません。この講習会は気まぐれで開催されるようで僕は1度だけ連絡が来ました。
よって失業保険をもらってる間、例えばアメリカに旅行に行ったり、日本で骨休みすることはできない仕組みとなっています。ただその分は受給できる期間が延長されるので、結果就職が決まらなければ、最終的に全額受給することが可能なので金額的に損はしません。
失業保険は当然ですが、もらわないに越したことはありません。普通に働いていた方が収入は2倍ですし、もともと長期休暇が欲しいと思うほどハードに働いていた人以外の人にとって、無職の期間というのはすぐに飽きて心地いいものではないはずです。
重要なこと:解雇ではなくて自ら仕事をやめるとしたら、次の職場が決まってからやめるのが鉄則です。就職はタイミングですから必ずできますが、退職後一年間仕事が決まらないということも十分考えられます。
そんな時に収入がゼロで貯金で食いつなぐ日々というのは精神的にも辛いものがありますね。