6月からバンクーバーの最低時給アップ !

6月からバンクーバーの最低時給アップ !

カナダ最低時給

バンクーバーのあるBC州では今日から最低時給が75セント上がって$14.6になりました。レストランでアルコールを提供するサーバーの最低時給も$1.25も上がり$13.95となりました。今まで最低時給で働いていた人には朗報ですね。ただ家賃をはじめ様々な生活に関わる物価の高いバンクーバー、高額な生活コストを補うにはまだまだたりない金額です。

バンクーバーで夫婦共働きで二人の子供を養うには時給$19.5必要
カナダでは多くの人が最低賃金で働いていますが、最低賃金でフルタイムで働いても給料が、コロナで仕事を失った人が国からもらえる給付金とほぼ同額という、働いている人にはなんとも納得できない状況が発生しています。
先月までの法定時給は$13.85でしたが、経営者としてはもともと$14.6とか、それ以上の時給で働いている人たちにも、配慮して昇級をしてあげないと不公平になります。経営者にとっては今まで最低時給だった人たちだけ昇級させればよい、という問題でもないのです。レストランやサービス業の経営者は国は何を考えているのか、と不満タラタラです。
BC州の時給は2017年には$11.35でした。その後計画的に段階的に引き上げられ、来年2021年にはカナダ最高の$15.2に上昇することが決まっています。

最低時給が上がっても労働者の収入が増えるとは限らない

経営者
そこで経営者は何を考えるか、シフトに入れる人数を減らす、または労働時間を削減するなど調整を行うかもしれません。よって働く人たちにとってもプラスになるとは限らないわけです。結果的にもらえる給料は増えない人たちも発生するでしょう。
来年の$15.2でも生活するのに全然足りません。時給の$15.2は年収にすると$32,000程度になります。すると手取りが$24,000くらいで月に$2,000ドル。この金額ですと僕も過去に経験がありますが、最低限の生活が不自由なく満喫できる感じです。今政府が新型コロナで仕事を失った人に支給する金額がちょうど月$2,000です。つまり失業保険レベルです。
バンクーバーで単身者が普通に楽しんで生活をするには足りないです。僕は長年食品業界にいましたが、アジア系企業の場合、初任給は営業職で時給換算で$18前後です(アジア系の会社はカナダ系と比べて給料が安い).。
なぜバンクーバーは時給が安いと言われるのか、給料に対して生活費が高いことと、大都会で人が多い割に求人が少ないからです。需要と供給のバランスということですね。それで最低時給で働く人がいるからです。最低時給で働く人がいなくなれば時給は自動的に上がります。
僕は時給ワーカーではありませんが、アルバータ州から引っ越してきても、一般的に給与水準は同じなのがわかりました。日本だと地方より都会の方が給料が高いですよね。カナダは都会でも田舎でも同じ印象です。つまり同じ給料ならアルバータの方が実質所得が多くなりいい暮らしができます。
バンクーバーで家を買うことは一般的な労働者では不可能
アルバータ州の2大都市、カルガリーやエドモントンであれば、望めば購入することはできると思います。僕もアルバータ州に住んでいるときは、よく銀行から「家を買いませんか?今なら金利安いよ〜」なんて手紙がよくきてましたが、バンクーバーに住んでからは1通も案内がこなくなりました笑
時給を上げる、給料を上げることを考えるより、支出を減らすことを考える方が効果が大きいかもしれません。その支出の本丸が家賃です!最低時給に一喜一憂するより、バンクーバー以外の街に引っ越すのもいいかもしれませんね!