バンクーバー最低時給1700円で従業員は幸せになるか?
昨今は海外出稼ぎが話題の日本ですが、
カナダバンクーバーは2023年6月から最低時給がなんと1700円程度になります。
カナダでは毎年のように最低時給が上がっていて、時給でいうと今回100円の値上げになります。
よってアルバイトでも週40時間働いた場合の年収が350万円以上になります。
この記事では、酒ソムリエとして日々レストラン経営者と話をしているぼくが直接聞いた、
経営者サイドの本音を明らかにします。
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コストが上がれば値上げが常識なのがカナダ
カナダ飲食業界では人件費や原材料費のコストが上がれば、
一般的に飲食店経営者は自動的にメニューの金額を値上げします。
日本だと値上げが悪であるという悪しき風習がありますが、
ここカナダでは至ってシンプルです。ビジネスの本来の姿ですよね。
日本ではよく「企業努力で頑張る」ということを言いますが、
結局それは現場の従業員にしわ寄せがいくわけで、
それが外食産業はブラック業界と言われる理由です。
もっと読む:バンクーバーのレストランで働く人に必要な公的資格
値上げをしない飲食店は従業員のシフトを削る!
一方で日本のように値上げはできないと言って価格を据え置きにする店もあります。
その代わりに飲食店経営者は従業員のシフトを削ると公言しています。
運営コストが上がればどこかで削減しなければいけません。
いままで7時間働いていた人のシフトが6時間になったら給料は増えないですよね。
従業員にとって嬉しいことではありませんよね。
恩恵を享受する人は最低時給で働いているウエイトレスで、
6月以降もシフトが減らない人です。
時給が上がってもチップは当然減りませんから、
単純に時給が上がった分手取りが増えることになりますね。
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もともと最低時給以上で働いている人たちはどうなるか?
ではもともと時給が最低賃金以上で、
すでに1700円やそれ以上の金額で働いている人たちはどうでしょうか?
いまも最低時給以上ですから、法的には据え置きで問題ありません。
でももともと自分より給料が低かった人が自分の同じ時給になるなら、
最低時給以上の人たち全員も6月から同じ昇給率を得ないと平等ではありませんよね。
この辺は経営者はどこまで考えているのでしょうか。
まとめ
いかがでしたか?
時給があがることはいいことばかりではなく、
負の側面もあることがわかってもらえたと思います。
すべてが高いバンクーバーでは、普通の生活をするに時給2500円必要と言われています。
ラーメンや牛丼食べてもカナダは15%のチップが常識なので、
最終的なお支払いは2000円です!
このようにあまりに飲食店の価格が高騰しすぎている状況なので、
国民は外食を控えたり、ウーバーや持ち帰りのお客さんが増えることも考えられます。
(持ち帰りならチップを払う必要がない)
センセーショナルに時給アップだけをメディアは取り上げますが、
それなりの負の側面があるということです。