カナダに移民の労働力が将来に渡って必要な理由
カナダは今後10年で900万人のベビーブーマーが老後を迎えます。カナダは現在65才以上の人が17%で2040年までにその割合が40%になる予定です。日本同様高齢社会です。
今後20年で1340万人がリタイヤ、新卒が1180万人ですので労働者が足りない状況です。カナダは2019年に人口が58万人増加して、その8割が移民によるものです。今年2020年の場合は新型コロナ騒動で17万人まで落ち込む試算もあります。
移民による人口増加がなかった場合、トロント、モントリオール、バンクーバーなどの大都市は今年人口減少に転じます。現在の移民流入状況から試算して2040年のカナダ人口は現在の3760万人から4500万人になるということです。
移民流入がコロナ以前の状態に戻るのがいつになるかは不透明な状況です。農業従事者の一時労働者の数は45%も減少しています。
カナダの経済発展のために移民が必要
今年カナダは30万人の移民を受け入れました。過去10年の平均が25万人とのことで、来年は35万人になるだろうとの予測です。
つまりカナダは移民を受け入れなければ、自然に人口が減っていくのです。経済が衰退していくのです。だから移民政策に力を入れていて移民および難民歓迎のスタンスなのです。今のカナダ首相の父親が首相だった1970代に多文化主義のカナダが形成されました。僕はこの多文化主義がカナダで一番誇れる文化だと思っています。
カナダの失業率は最悪だが移民労働者が必要な理由
この表はStatisics Canadaの失業率です。新型コロナ騒動という茶番劇のおかげで今の失業率は最悪13.7%です。
コロナ前の水準に戻るのはいつになるでしょうか?
なんで失業率が上がっているのに、移民を入れるんだという的外れな意見がありますが、そもそも多くの移民や難民はカナダ人と仕事を争ってはいません。例えば農業、タクシーの運転手、コンビニ、ガソリンスタンドの店員、エスニック系レストランの従業員などカナダ人はほぼゼロです。これらの職種を移民が行なっているのです。
カナダは多民族国家ですが、人種のるつぼではなく人種のモザイクなのです。混ざっているわけではなくて住み分けがされている状況です。
だから毎年5000人の日本人ワーホリがカナダにきたからといって、ワーホリの就職先の多くは日本食レストランです。実際にカナダ人の失業者が日本食レストランに応募しませんので、ワーホリや移民がカナダ人の職を奪っているわけではないのです。
僕は日系企業に勤めたこともありますが、ホワイトカラーの職場でもカナダ人はほとんどいません。カナダ人は日系企業に応募しないのです。
日本で例えると、飲食、コンビニ、介護の仕事の多くは外国人によって賄われていますよね。でもそれが日本人の仕事の機会を奪っているわけではないわけです。移民はその国の経済の発展に貢献しているわけで、日本にいる日本人は彼ら移民から恩恵を受けているわけです。
今後20年のカナダ経済成長予測は平均1.7%
この数字は今後も移民が安定してカナダに入ってくることを織り込んでいるはずです。多民族国家カナダで僕はマイノリティ移民の一人として、カナダ経済の発展に貢献しようなどという高尚な目標は一切ありませんが、自分がハッピーになるため、人生を逃げ切るためという低い目標に向かって、高い意識を持ってストレスフリーで生きていきます!