2023年 カナダ大麻市場 展望
カナダでは2018年に大麻が合法化されました。
2023年の展望をカナダのコンサルティング会社の業界レポートをまとめました。
大麻商品の利益率は低い
カナダでは2018年に大麻が合法化されました。
それから4年が経過した今、大麻市場は発展を続けてきました。
ただ業界では利益率に悪い影響を与えています。
インフレ(物価の上昇)、競合、人件費の高騰など、
働き手を大麻業界に引き止めるためには課題が残っています。
2022年5月に大麻の売上は約380億円に達しました。
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大麻関連企業は収益圧迫で倒産リスクが大きい
大麻合法化後に大麻商品の開発は進んでいますが、
サプライチェーンの問題や、業界内での統合、厳しい規制、
原材料インフレ圧力などが財政的に厳しい状況をもたらしています。
人材不足、そして災害や事故の際に
大麻業者が保険会社によって十分に守られておらず、
倒産リスクが大きい状況です。
2022年にはコストの上昇と供給チェーンの混乱が大麻企業の利益を大幅に損ない、
同じ問題が2023年の収益性を脅かしています。
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不確定要素に備える
オンタリオ州では、大麻小売流通公社のパートナーを狙ったサイバー攻撃が供給チェーンを麻痺させ、
小売業者が販売できなくなりました。
ブリティッシュコロンビア州では大麻労働者のストライキにより、
大麻供給チェーンにさらなる混乱が生じました。
結果、一部の小売業者は従業員を解雇したり店舗を閉店しました。
大麻草栽培業者にとっては、ウクライナ戦争とロシアへの制裁により、
肥料のコストが最大80%上昇し、植物生産に使用される二酸化炭素の不足が収益をさらに圧迫しています。
さらに、小規模な大麻企業は、大きな競合他社が価格を下回るため、
製品コストに下方圧力を感じています。
インフレ率の上昇も利益の損失を引き起こし、
製品の育成や輸送をより高価にしています。
これらの課題による収益圧力を考慮すると、
業界がしっかりとした保険に加入できるようにするなど、リスク管理計画が必要不可欠です。
従業員に魅力的な処遇を与えることで、才能ある人材を引き止めたい
2020年から2021年にかけて、パンデミックに関連したロックダウンのため、
大麻雇用主は労働力の約30%を解雇しました。
この市場の不確実性の中で、大麻企業は福利厚生を充実させ、
従業員を定着させる取り組みをしています。
不安定な業界で優秀な人材を確保するための方策です。
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まとめ
いかがでしたか?
大麻業界は実は不安定であることがおわかりいただけたかと思います。
リスク回避のため、今後は競合他社が淘汰される可能性があります。
就職先としての大麻業界を検討している人は、この状況も加味したほうがいいですね!